トンレサップ湖の水上集落での保健教育

PHJが活動しているシェムリアップ州のソトニクム保健行政区にはトンレサップ湖の水上集落も含まれています。
水上集落とは、湖面に浮かぶ住居の集落で、そこに住むほとんどの人が水上で生活を営んでいます。

水上集落では、保健センターまでの移動にコストがかかるなどの理由で、妊婦健診に行かない女性が多いことが確認されています。
他の地域では保健教育で妊婦健診の大切さを伝えるのですが、トンレサップ湖上では保健教育が実施されておらず、水上集落の人々が受ける機会はありませんでした。

そのため、本事業で水上集落での保健教育を計画しました。

PHJスタッフが保健ボランティアとともにボートを使用して、水上集落まで向かいました。目的の村にたどりつくまでにボートで約40分。

会場を提供して下さる住民の家に到着後、水上集落の人々が集まり、保健教育を開始しました。
教育内容は、妊娠の兆候と出産準備でした。

今後も継続的に水上村での保健教育を実施し、住民の健康知識と意識向上を図ります。

【本事業はJICA草の根技術協力事業とサポーター企業・団体、個人の皆様からのご支援により実施しています。】

予防接種とともに保健教育を届ける。

PHJの事業地シェムリアップ州のソトニクム保健行政区には、医療へのアクセスが困難な地域があります。
中でも、北部は山岳地域で交通の便が悪く、道路も未整備で、保健センターから片道3時間以上かかる村もあります。

雨季の際は道路が川のようになり、たどりつくのは至難の業。

こうした地理的な要因により、地域住民は妊婦健診や出産時など必要であってもなかなか医療施設へ足が向きません。

保健センタースタッフが村を訪問して予防接種を行うサービスがありますが、
予算不足などさまざまな要因で定期的に開催されていませんでした。

そこでPHJは保健センターの予防接種の訪問支援をサポートすることで、
予防接種の定期開催を促進し、同時に保健教育も行うようにしました。
活動を通して、医療アクセスが困難な村の子どもたちが予防接種を受け、適切な保健知識を学ぶ機会となると共に、地域住民と保健センタースタッフとの交流の機会となりました。

この取り組みにより、
地域住民の健康への意識や保健センタースタッフへの信頼を高め、何かあれば保健センターに行く医療環境を目指しています。

【本事業は横河商事株式会社様からのご支援により実施しています。】

11/26 PHJミャンマー洪水緊急支援 オンライン緊急報告会のご案内


PHJミャンマー洪水緊急支援 オンライン緊急報告会のご案内

ミャンマーでは、9月上旬に台風11号から変わった熱帯低気圧の影響で大雨が降り、各地で洪水が発生しました。
広大な農地や家屋が浸水するなど甚大な被害を受け、これまでに419人(9月17日時点)が死亡したと報道されています。

そして特定非営利活動法人ピープルズ・ホープ・ジャパン(PHJ)が母子保健改善活動をしている首都ネピドーのレウェイ郡でも洪水が発生し、3万人以上の方が被災しました。

これを受け、ネピドーのPHJミャンマー事務所に勤務する現地スタッフが、必要な物資を提供するなど緊急支援を開始しています。また、緊急支援後は、被災地のニーズに応じた災害後対応を進めます

政変後の厳しい環境下で水害にあったミャンマーの農村地と
そこに住む人々の今をお伝えするため、10月にミャンマーへ出張したPHJ代表/ミャンマー事業担当の
藤野康之より被災地のリアルな状況と支援活動の内容についてお伝えします。
緊急支援の活動費を募るクラウドファンディングについてもご案内いたします。
https://readyfor.jp/projects/PHJ2024-Myanmar
【PHJミャンマー洪水緊急支援 オンライン緊急報告会】
■日時:2024年11月26日(火) 12:00‐13:00
■参加費:無料
■主催:特定非営利活動法人ピープルズ・ホープ・ジャパン
■登壇:PHJ代表/ミャンマー事業担当 藤野康之
■司会:PHJインターン 佐々木春奈
■参加形式:オンライン
参加ご希望の方は、開始時間になりましたら、
下記のZOOMリンクをクリックしてお入りください。

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参加 Zoom ミーティング
https://us02web.zoom.us/j/85676158306?pwd=b8zDfodaEQgzKZHwa2WJJTHv1gkcBt.1

ミーティング ID: 856 7615 8306
パスコード: 624669
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※カメラはオフ、音声はミュートにしてお入りください。

【お問合せ】 特定非営利活動法人ピープルズ・ホープ・ジャパン
メール:info@ph-japan.org
お電話:0422‐52‐5507(平日10:00~16:00)

\フェリシモでPHJのプロジェクトを応援してください/

フェリシモ「地球村の基金」でPHJへの投票をお願いします

フェリシモ「地球村の基金」みんなでプロジェクトを応援!(2024年度)
に今年度、ピープルズ・ホープ・ジャパンが参加しています。
ぜひPHJのカンボジア農村地域の安心安全な妊娠・出産支援プロジェクトに
投票して応援してください!!

■応援投票期間  2024年11月1日(金)~ 2024年11月14日(木)
応援投票サイト
https://www.felissimo.co.jp/company/contents/sustainability/globalvillage/2024earth-ouen-s

こちらから投票してください。

■応援投票<投票フォーム>について

応援投票<投票フォーム>は7つの自立支援プロジェクトの中から、
応援したいプロジェクトを選んで投票していただくものです。
ぜひピープルズ・ホープ・ジャパンのカンボジアの母子保健改善活動を応援してください。

・応援したいプロジェクトをチェックボックスで選び、
「確認に進む」ボタンを押します。内容確認後に「送信する」ボタンを押すと
投票することができます。(複数のプロジェクトに投票することも可)
投票はおひとりさま1回限りです。

応援投票<投票フォーム> は無記名形式ですが、
パソコン、スマートフォン、タブレットなどの通信機器ごとに
期間中の投票は1回限りとなります。

ぜひ投票よろしくお願いいたします!!

 

 

「異なる文化と出会う」埼玉大学スタディツアー2024 


埼玉大学の授業の一つである「異なる文化と出会う」および「開発人類学調査法」として開講されたカンボジアスタディツアーを
今年もPHJのカンボジア事業地で実施しました。スタディツアーの主な目的はカンボジアの農村という異なる文化を持つ人々の中に身をおいて、インタビューを行うことで、現地の状況を五感を通して「知る」こと。
PHJは事業地内での調査受け入れをはじめ、事前授業、現地調査のための調整、アテンド、通訳などを行いました。

カンボジアに到着した次の日はプノンペンで内戦の歴史を知るために、トゥールスレン虐殺博物館とキリングフィールドを訪れました。
トゥール・スレン虐殺博物館は、ポル・ポト政権(クメール・ルージュ)下の1975年から1979年までの間に、拷問・殺害の場所として使用されました。遺体を埋めたり処刑場として使用された場所がキリングフィールド。
当時、医師や教師などの知識層を中心に200万人以上の人々が虐殺されました。

ガイドさんと何気なく話していたら、ポルポト政権下、彼女のお父さんは行方不明になり、そのまま帰らぬ人になったとのこと。
職業を聞くと大学の教授でした。
掲示されているモノクロの残虐な写真は遠い昔の誰かの話ではなく、
目の前にいる身近な人が経験したごく最近の話しなのだということに気づかされました。

次の日は、PHJの事業地 シェムリアップに移動し、PHJカンボジア事務所に到着。事務所長石山によるPHJの活動紹介やカンボジアの食や暮らしなどの紹介を行いました。

農村地のフィールドワークでは、車で2時間半かけてたどり着いた農村地で、地域住民にインタビューをします。
インタビューと一言で書きましたが、通訳をするPHJ現地スタッフは母国語以外は、英語しかわかりません。

質問をするときは、英語でPHJカンボジア現地スタッフに聞きます。その内容をクメール語(カンボジア語)に翻訳してもらいます。対象者からの返答も英語に訳されるので、それを理解して、また次の質問を考える、という流れなのです。
英語で質問をすること、癖のある英語を聞き取り理解すること、などいくつものハードルを乗り越えて、インタビューを重ねていきます。
最初は戸惑いながらも、徐々に積極的に質問をするようになります。
後から「意外にも楽しかった」と話す学生さんが何人かいました。
学生さんにとって、カンボジアの農村地にすむ人たちに、直接質問をして得られた回答は、単なる情報以上の価値のあるものだと思います。

農村地のインタビューが終わった後は、観光へ。
トンレサップ湖を船で1時間ほどめぐりました。トンレサップ湖の水上村の一部エリアも、PHJの事業地です。
陸上と水上ではまるで暮らしが違うことが改めて感じます。

最後にアンコールワットを堪能しました。

カンボジアという国のリアルな姿を五感を使って「知る」ことができたのではないかと感じています。


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