保健センター運営支援1年目の変化

2015年4月から開始した保健センター運営の活動が1年経過し、
変化が見え始めています。
たとえば
スタッフが理由なく不在のこともあった保健センターに
スタッフが常駐するようになったり、
器材の管理、衛生状態の管理も向上
し始めているとのこと。

また地域のニーズに応えられる
質の高い保健センターを目指して、
保健センター運営委員と保健ボランティアの会議では、
保健ボランティアが遠慮せずに言いたいことを言えるようになってきました。
村人の意見(困ったことや良かったこと)が伝えられ、保健センタースタッフもきちんと検討するようになった
とのことでした。
会議を通して、地域と保健センターの信頼関係が構築されると、
治療や健診、出産のために、
保健センターに出向く人も増えていくことが期待されます。

カンター村 助産診療センター寄贈式

NTTファイナンス(株)寄贈によるカンター村の助産診療センターが完成しました。
6月3日はカンター村にてNTTファイナンスの代表取締役社長を招いての寄贈式を行いました。

中央左側からNTTファイナンス代表取締役社長(当時)前田幸一様、PHJ理事長小田、PHJ東京事務所スタッフ田村、NTTファイナンス広報渡辺浩太郎様、PHJミャンマー事務所長真貝。
ミャンマー側は右からタッコン郡事務長、ネピドーカウンシル役員、ネピドーカウンシルの保健局員、保健省公衆衛生局長、お坊様です。

挨拶をする前田社長


助産師さん達

薬剤師さんによる薬の話

サンサイ病院で開催された月例の健康教育に、9人の患者さんが家族と参加しました。そしてPHJスタッフと病院の薬剤師さんが、薬を飲むにあたっての基礎知識や栄養や薬について話をしました。

さらに個々の患者さんが実際に普段処方されている薬について、個別に相談を行いました。

患者さんのご家族に実際に薬を持ってきてもらい、処方されている薬に関する説明したり、相談を受けたりしました。

薬と接することの多い患者さんでも、飲んでいる薬についてよく知らないなんてことは珍しくありません。
薬のことを知り、付き合い方を学ぶことは、主体的に治療に向き合うこと。自立支援のPHJにとって意義ある取り組みです。

救急車と牛車の連携搬送

寄贈いただいた救急車はミャンマーで走っています。ミャンマーらしい使用例として紹介するのが、牛車との連携搬送。
救急車はもちろん活躍するのですが、舗装されてないぬかるみや砂地部分は、昔ながらの牛車の方が適しているそうです。
ということで、下の写真のように患者さんの自宅から、自動車が走れるレベルの道路まではまず牛車で移動。


そこから、救急車の出番!一気に病院まで走ります。

ということで、
救急車一つあればすぐに搬送が可能になる、と思いがちですが、
一筋縄でいかない地域なのだということを改めて感じさせられます。
それでも、搬送のスピードは格段にあがることは間違いありません。
よりスムーズに搬送する体制づくりを進めていきます。

保健センターの運営の支援とは?

たとえばけがをしたり、病気になったりして、
病院に行くことを想像してください。

(二輪バイクで保健センターまで、という光景はよく見かける)
まず、病院にいくまでの道のりが遠い。
たどり着いた病院は、施設そのものが老朽化し、
清潔からは程遠い状況。
スタッフもぶっきらぼうに対応する。
そもそも、スタッフがいないことさえも珍しくない。

(支援地域の保健センターの内部)
そんな病院にあなたは行くでしょうか。
カンボジアの支援地域の保健センターは上のような状態が
珍しくありません。
PHJがカンボジアで実施している「保健施設機能強化」というのは、
そうした保健センターのハード・ソフト両面でサポートし、
患者さんや妊産婦さんが訪れたいと思う環境を
整えることを目的にしています。

保健センターの運営状況を確認する月一回の会議。
保健センターの衛生管理、器材管理、会議の実施などが
きちんとなされているかを確認します。
さらに保健センターに訪れる村人の声もここで反映されます。
たとえば二月のミーティングでは保健センターに行ったのに
助産師がいつもいない、という声が村人からあがってきている
ことについて話し合いました。
こうして問題を把握し、そして改善に向けて対策を考える
機会となるミーティングはとても重要です。
毎月の会議を繰り返すことで、
支援地の保健センターは大きく成長するでしょう。

アレージョン村の助産診療センター完成

とうとう、アレージョン村の助産診療センターの完成です。

蛇口があり、インフラが整っているように見えますが、
じつは井戸の水が出ています。
もちろん電気もとおっていないので、センター内は普段は真っ暗です。

貯水タンク

これから、診療センター内の医療設備などのハード面を整えるのはもちろん、ソフト面でも保健センターのスタッフのスキルやマネジメント力を高めることで、妊産婦さんがたくさん集まる助産診療センターを目指します。
また、保健教育の講師役になる保健ボランティアの教育も終わり、これから地域住民への教育が始まります。

熊本地震医療支援募金(期間:2016年4月22日~2016年12月28日)

本募金は2016年12月28日をもって終了しました。皆様のあたたかいご支援、心より感謝申し上げます。
寄付総額は1686万7482円(2016年4月25日~2016年12月28日)でした。

2016年4月14日以降に発生した、熊本県熊本地方を震源とする地震において、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
ピープルズ・ホープ・ジャパン(PHJ)は、公益社団法人 全日本病院協会(URL)と連携し、このたびの熊本県をはじめとする九州地方における地震の被災者の医療面での支援にむけた募金活動をはじめます。頂いたご寄付は、全日本病院協会を通して熊本県を中心とした地域で被災した医療機関の支援活動に使われます*。現在、被災地域の病院から聞き取り調査を行いながら、災害時医療支援活動班(AMAT)の派遣、必要な食品、水、おむつなどの物資を、現地に送っています。PHJは全日本病院協会に設置された熊本地震災害対策本部(下写真)と密に連携をとり、支援情報を更新してまいります。 *なお、PHJでは経費として10%を募金総額より差引させていただきますことをご了承ください。

【公益社団法人 全日本病院協会とは】・・・日本全国の病院のうち、約4分の1の2400の民間病院が加入。今回の被災地域には125の会員病院があります。PHJは東日本大震災においても全日本病院協会と連携し、現在も被災病院の復興支援を続けています。詳しくはこちらをご覧ください。

支援活動の内容をお知らせします。

2016/12/28
2016/8/17
2016/7/28
2016/6/28
2016/6/27
2016/5/27
2016/5/16
2016/5/10
2016/5/6

チャリティカレンダー用のお絵描きをセラピーの一環として実施

2017年のPHJチャリティカレンダー用の絵画をセラピーの一環として描いてもらいました。
今年も動物の絵を描いてもらっていますが、
タイの子供たちにはねずみ、ねこ、馬、とりを描いてもらっています。
さて、2017年のカレンダーのテーマは何かわかりますか?
答えは、もうしばらくでお知らせします。

一生懸命に絵を描いてくれているフロック君。

年間分娩件数600件の保健センターとは?

あらためてカンボジアの保健センターについてご案内します。
保健センターは住民に最も身近な保健施設。保健センターでは予防接種や妊婦健診、分娩介助などの保健サービスを住民に提供しています。しかし、サービスを提供するための人材が不足しているため、PHJは人材教育を支援しています。
そうしたなかでも、住民に頼られる優秀な保健センターもあります。

下の写真に写っている生まれたばかりの赤ちゃんがいるのは
メサー・チュレイ保健センター。

ここの保健センターの出産件数はなんと年間600件。単純計算で1日2件弱。
他の保健センターで年間100件にも満たないのですから、地理的に有利な点があったとしても、この数字は目を見張るものがあります。

この保健センターに腕の良い助産師が大勢いるのかわかりませんが、
ここの強みをほかの保健センターにも共有することで、保健センターのレベルアップのきっかけになるかもしれません。
続いてほかの保健センターをご紹介します。たとえば下のオウ・ムルー保健センター。隣に小学校が併設されています。

今日は、若い夫婦が生後1か月くらいの赤ん坊を連れてきています。

予防接種を受けていました。これから頑張って育ててください!


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