菜園活動を家庭レベルでより実用的で継続しやすいものにするために、
講師を招いてケブユタン村で家庭菜園講習を行いました。
講師のモティプ氏(写真:左)は地元でも農業講習でひっぱりだこのエキスパートとのこと。
参加者は男性15名、女性15名の計30名。
講習会は基本編と実践編に分かれた二部構成になっていました。
家庭菜園を始めるにあたって重要なポイントに絞り、素人でも野菜が育てられるように
レクチャーしてくれました。
参加者は全員熱心で、書き取りをしていました。
参加者の元農夫のルシディさんは、参加した理由を、元々海外で農業をやっていたことも
あり、再度挑戦してみたいと思ったので、とのことでした。
そんな彼は誰よりもノートに詳細にメモを取っていました。
次回は3月に実施する予定です。
カテゴリー: 活動内容
PHJの活動内容
ストゥントロン保健行政区能力強化支援スタート
今月は、本プロジェクトの4つの柱のうちの1つである「保健行政区能力強化」を
スタートしました。
あらためて事業目標をおさらいすると、
「保健行政区を中心に地域保健システムが機能することにより
妊産婦や乳幼児が適切な保健サービスへアクセスできる。」
そして「保健行政区能力強化」を具体的に説明すると、
保健行政区による保健センターの活動の管理・監督機能の
強化、となります。
つまり、プロジェクトの根幹にかかわる重要な活動であることが
わかります。
まずこうした活動を行うに当たり、プロジェクトの目的について
理解を深めてもらうため、関係者への説明会を行いました。
さらに、活動において必要となる設備(プロジェクターやパソコン、テーブルなど)
支援を行いました。
その後3日間のファシリテーション研修を保健行政区スタッフや、保健センタースタッフ、
またPHJ現地スタッフが受けました。演習や討論が多く盛り込まれ、充実した研修だったとのことです。
さらに計画立案研修も3日間行われました。
この研修は、今後3年間のプロジェクト計画について、PHJスタッフだけでなく保健行政区スタッフなどとともに考えることで
より現状に即したプロジェクト計画を立案し、ともに事業の実施・管理を行うため。
活動を進めるパートナー同士で意思統一を図る、重要な研修といえます。
以上が、今月実施した保健行政区能力強化の支援活動となります。
家庭訪問の様子
本レポートはPHJ東京事務所スタッフの真貝がタイ事務所出張時に見学した内容です。
11月にPHJタイ事務所スタッフが障がい児/慢性病疾患児支援として、以前より支援をしている男の子の家庭を訪問しました。
男の子は脳性まひを患っており、PHJタイ事務所のエー(理学療法士)がリハビリを施しました。
PHJタイ事務所のエーがリハビリを施す様子
家庭訪問の様子
(一番左が真貝)
食と健康のフェスタを開催しました
本活動レポートは東京事務所スタッフの真貝がインドネシア事務所出張時のプロジェクトを記載したものです。
12月8日にインドネシア・セラン県にて、PHJが主催した食と健康のフェスタが行われました。このフェスタはこれまで実施してきた栄養メニューコンテストのメニューや蓄積したノウハウをより多くの人に認知してもらうため、地域の住民、保健センター関係者含め約100人余りの方たちに対し、ティルタヤサ保健所の協力のもと開催されました。
フェスタではPHJインドネシア事務所スタッフのデデによって衛生教育が行われました。
また保健センター関係者によって栄養教育を行いました。
新しいメニューの試食とレシピの紹介
新しいメニューを紹介する様子
PHJインドネシア事務所のキノがレシピを配る様子
保健センターの様子
今回は支援対象地内の保健センターの様子を写真でお伝えします。
保健センターは村人に最も身近な公的な保健施設。
ご覧のとおり施設や設備がかなり老朽化し、
不足しているものも多く、改善が必要なことが伺えます。
保健センターの産後ケア室
給水塔
PHJの主な活動は人材教育ですが、保健センターの設備が十分でない場合は
ハード面に関しても支援しながらサポートします。
スヌーズレンセラピーを体験しました
RICDセンターで実施している定例ミーティングで今回初めて「スヌーズレンセラピー」
を行いました。
本活動で支援している子供たちの多くが脳性まひなどの重い障害を抱えており、少しでも
効果的なセラピーを施すために実施しました。
そもそも「スヌーズレン」とは、重い知的障害をもつ人々のために考えられた活動と理念です。
重い障害を持つ人は、感覚に直接訴える刺激を通して、楽しむ、という見解から、聴覚、視覚、
触覚といったすべての五感を刺激する素材を組み合わせた空間が作られました。
この空間を通して障がいを持つ人だけでなくご家族などの介助者がリラックスして過ごすこと
を目指しています。
RICDのスヌーズレンルームには、さまざまな感覚を刺激するアイテムが置かれています。
子供たちが自分で好きなものを選んで、楽しむことで、日ごろのプレッシャーから解放され
欲求不満を解消できるようです。
これも感覚を刺激するアイテム。楽しそうです。
この日、子供たちはスヌーズレンルームで思い思いに楽しんだそうです。
この楽しさを基盤に、心身の緊張がほぐれる、穏やかになる、コミュニ
ケーションがとりやすくなる、積極的になるなどの療法的効果があるとの
ことです。
栄養メニューコンテストとクッキングデモについて
今年最後の栄養メニューコンテストとクッキングデモが行われました。
そもそも栄養メニューコンテストとクッキングデモとは、どういう活動なのかを、説明いたします。
母子の栄養改善のために行われているこの活動は、必要な栄養素をより美味しく摂るために、
栄養メニューコンテストで各村でメニューを開発し、クッキングデモではその名の通り集まったお母さんや子供の前で料理のデモンストレーションをするというもの。
料理が作られていく過程を見て、実際に味わうことで
お母さんたちが各家庭で実践するための後押しをします。
栄養メニューコンテストは、毎回行われる助産師ミーティングで決められるテーマに沿ってそれぞれの村が、腕によりをかけて作ったメニューを持ちより競い合います。カロリー、栄養のバランス・味・見かけ・そして各村のプレゼン等によりポイントが加算され、順位が決められます。
各村の助産師&ボランティアが腕によりをかけてテーマに合わせて作ったメニューを披露します。今回のテーマは豆腐です。それぞれ工夫がされているメニューばかりで見ているだけでお腹がすいてきます。
それぞれ持ち寄ったメニューの説明をプレゼンテーションで紹介していきます。この時に材料、栄養素、そして調理方法の説明を行います。村の助産師とボランティアのプレゼンもなかなか堂々としています。
プサー村の野菜ピザと豆腐ご飯巻ロールが見事に1位に輝き、授賞式も行いました。皆さんとても誇らし気です。
クッキングデモはコンテストの後2か月にわたり各村で行われます。助産師&ボランティア合同でコンテスト用に作った各村のメニューを調理して、村の母子に食べてもらえるとても良い機会です。
ボランティア達が中心となり調理を準備します。それぞれに材料を切ったり、焼いたりあげたりと分担して手際よく進められていきます。
調理を進めながら、村のマイクを使って母子への参加を呼びかけ、集まったお母さん達に助産師が栄養について解説し、その後お母さん達からの質問に答えていきます。
出来上がったメニューをお母さんや子供たちへ配り、その場で試食会が始まります。配布していると、どんどん子供たちが集まってきて大賑わい。野菜たっぷりのピザは子供たちにも大好評で、皆美味しそうに食べていました。この機会により健康的な食生活が送れるよう、お母さん達が自身や子供の栄養について考え知識を深めてもらえればと思います。
コンポンチャムで村落調査をスタート
10月は支援地であるコンポンチャム州の村落の調査を開始しました。
この調査の目的は、事業計画の詳細を決めるために事業地の
母子保健の現状を知ることです。
すでに事業計画の大枠は決められていますが、
現地の状況に合った詳細な計画を練っていくために、
村落に足を運び、そこに住んでいる人にインタビューを行うというものです。
PHJカンボジアスタッフと臨時の調査員とで2つのチームに分かれインタビューを行いました。
質問内容は保健センターの利用状況や自身の出産に関すること、基本的な保健知識の
有無等です。
6日間の調査で2歳以下の子供を持つ女性180名にインタビューを行いました。
インドネシア 過去のプロジェクト 感染症予防教育
PHJタイのHIV/AIDS予防のためのピア教育を、インドネシアでも展開させる事業を計画中です。また バリ州ギアーニア県では2009年頃より狂犬病が拡大していますが、犬に対する予防接種が徹底されていないこと、狂犬病ワクチンが国内で生産されていないといった背景があり、対策が必要とされていました。そこで2007年ごろからPHJが同地域で行っていた鳥インフルエンザ・新型インフエンザ予防教育事業での実績が認められ、県保健局から狂犬病予防への応用展開の要請を受けました。鳥インフルエンザ事業で実施した効果的な感染予防のための啓蒙教育の手法・人材・組織を水平展開した教育活動と予防接種ワクチンの支援を行っています。
活動レポート
活動内容
タイのエイズ予防教育の横展開(計画)
実施地域での評価の高いPHJタイの若者向けのエイズ予防教育。この活動をインドネシアでも推進するため、二か国で情報を共有中。
医療体制の強化
診療所およびリフェラル病院医療従事者への教育、救急体制・トリアージなどのシステム構築、感染予防医療資機材の整備
感染症予防啓蒙教育
小学生や村人へのインフルエンザ基礎知識教育
予防接種ワクチンの支援
ワクチン不足のため、狂犬病ワクチンの提供を支援
カンボジア 過去のプロジェクト 母子保健改善事業フェーズⅡ
活動レポート
活動内容
CCMN育成と戸別訪問
村の女性の中からCCMN(母子保健ボランティア)となる人材を育成します。彼女たちは、村の妊産婦を戸別訪問し、妊娠・出産に関してアドバイスしたり、保健センターに赴き必要なサービスを受けるようにすすめる、など活動の中核的な役割を果たします。
住民による水と衛生推進活動
下痢などの予防できる病気によって命を落とす子供がいます。衛生などの日々の生活習慣を変えることが大切です。「手洗い」「飲み水」などに関する衛生教育やゴミ拾いなどのキャンペーンを通して衛生観念の普及を図ります。さらにトイレ建設による衛生モデル世帯を育成し、多角的に村での衛生的な生活の定着を図ります。
村での保健教育活動
PHJが育成してきた保健ボランティア(通常村に2名)が村人に対して保健に関するグループ教育を実施します。PHJ作成の保健教材を使って教育します。保健センタースタッフも協力し、教育の補足など行います。トピックは「妊婦健診」「安全なお産とは」「母乳育児」「栄養」「衛生」「下痢対策」など母子保健を中心に扱います。
村と保健センターとのネットワーク支援
村には保健ボランティア、母子保健ボランティア、伝統的産婆など村の保健を担うキーパーソンがいます。
地域の保健センターが効率よく活動を行うためには、村の保健キーパーソンとの情報交換・協働が必要です。そのネットワークを促進・支援するために月例会議を開催しています。
村と保健センターを結ぶ搬送サービス
出産中の異常など急を要する事態には迅速な対応が必要です。しかし保健施設(病院・保健センター)は村から離れていることが多く、施設に行くための交通手段が見つからず、時には命を落とすことさえあります。
PHJは、救急搬送のために改造したトゥクトゥクを村と保健センターに寄贈し、村で自立した運営ができる搬送システムを構築し、毎月の運営会議などを支援しています。