プロジェクトの完了に向けて

■プロジェクト完了調査
プロジェクトのキーパーソンである保健ボランティア、母子保健ボランティア、伝統的産婆の各グループ対して、プロジェクトがもたらした意識や村の変化や、成果などを聞き出すグループインタビューを実施しました。
「変化]「効果」「持続性」の3つのカテゴリーで質問を準備し、計15項目程度の問いに対してそれぞれのグループが自由に話し合いました。

保健ボランティアのグループインタビューの様子
■保健搬送システムの村会議
運営に課題が残されていたタノッチュム地区Thmei/Bantea Chas村の保健搬送システムにおいて、課題を村全体で話し合う村会議を運営委員会が開きました。
大きな課題としては会員費をきちんと集金できないことだったのですが、運営委員会で何度も話し合い、このような村会議を開いていっぺんに会員費を集金しよう、との結論になりました。
村会議では、保健搬送システムの意義や、会員をきちんと支払うことでシステムの持続性が増すといったようなメッセージが再度伝えられました。

村の運営委員が村人から会員費を集めている様子

お菓子で栄養改善

クマニサン村とスジュン村で行われた、野菜と果物を入れたドーナツで、栄養改善を目指そうという取り組みです。

デモンストレーションを取り入れたセミナーを開催。お母さんたちは真剣に話を聞いています。

たくさんの野菜や果物を細かく切り、ドーナツに混ぜいれます。
これなら野菜嫌いの子ども達も、おいしく栄養を摂取することができます。

片手で手軽に食べることができるのも良い点ですね。
男の子も、Enak!(おいしい!)といった満足げな表情です。

2015カレンダーの絵を選考しました

2015年チャリティカレンダーのために、タイ、カンボジア、インドネシア、日本の子ども達が描いてくれた絵が届いたので、絵の選考会を行いました。

どの絵も個性的で、絵本のシーンひとつひとつが生き生きと描かれていました。絵のクオリティも年々高くなっているので、スタッフの中でも意見が分かれ、時間をかけて選考させていただきました。

上の絵はカンボジアの子ども達が描いてくれた、「いたずらウサギチュローチュ」のウサギがおじいさんとおばあさんの育てたバナナにいたずらをするシーンです。周りの風景は色鮮やかに描かれていますし、登場人物の表情も生き生きとして、楽しい作品ばかりでした。

上の絵は、タイの子ども達が描いてくれた「馬の顔をした娘」と日本の子ども達が描いてくれた「桃太郎」の絵です。のびのびと力強く描いてくれました。
スタッフが選考した数十枚の絵を、さらにデザイナーが12枚に絞り込んでいきます。
完成したカレンダーは、後日、活動レポートで紹介させていただく予定ですので、お楽しみに!

カンボジアの子ども達に描いてもらったカレンダーの絵

昨年に引き続き、カンボジア・コンポントム州の小学校の子ども達に2015年チャリティーカレンダーの絵を描いてもらいました。
  
  
今回読み聞かせた絵本は、「いたずらうさぎチュローチュ 作:田島征彦」です。毎日ボランティア・ネットワークの川村正文さんが、カンボジアの老人たちから聞き書きされた話をもとに創った絵本で、以前、寄贈用にとクメール語に翻訳されたものを現地に送らせていただきました。
カンボジアのある村がお話しの舞台で、おじいさんとおばあさんが売りに出すために育てていたバナナを食べてしまったり、川を渡るのにワニを騙したりと、いたずら好きなウサギが、目の見えない心優しいヤギとの出会いをきっかけに、今までの自分を振り返り、出会ったヤギと仲良く暮らしていくという物語です。
  
  
身を乗り出して絵本を見ている子ども達の姿が印象的です。
思い思いにたくさんの色を使って、とても力強く描いてくれました。絵本がとても面白かったということが伝わってくる楽しい絵ばかりで、選ぶのに迷ってしまいます。
  
  
  

衛生推進活動をすすめて

母子保健改善教育の一環である水と衛生の推進活動では、
モデルとなる4村を選定し、トイレ建設などを含めた衛生教育を実施しました。

1村につき15世帯、計60世帯でのトイレ建設が完了しました。
またトイレ使用のモニタリング(流す用の水の有無、清潔さや掃除用具の有無)を毎月実施しています。

地域で順調に検診推進中

当初はベトナム北部を中心に活動していた検診事業ですがさらに他の地域でも活動を進めています。
4月はハ・ナム省で2回、フン・イエン省で2回、ハイフォン市で7回、一般女性を集め合計11回を実施しました。

(上写真はフン・イエン省)
ナム・ディン省ではトレーナーのためのトレーニング。トレーニングではベトナムウイメンズユニオンのオンさん(昨年来日)がトレーナーへの指導を実施しました。

4歳の男の子が手術を受けました

チェンマイ大学病院で一人の男の子の心臓病手術を行いました。
男の子は4歳でハー君といます。
彼は生まれながらにダウン症と心臓病を抱えています。
両親は農家でひと月1万円程度しか稼ぐことできません。
そこでPHJの小児先天性心臓病支援プログラムを利用し、
手術費用のサポートを受け、手術を受けることができました!

術後の経過観察のために家庭訪問を実施する予定です。

衛生環境の改善へ向けた調査

現在支援している地域であるインドネシア バンタン州の生活衛生環境ランクは34州中29位。つまりワースト5位。とのことです。
たとえば水。写真のような濁った川で洗い物、お風呂、トイレまで済ませてしまう、といった状況が見受けられます。

村のあちこちにゴミ捨て場が点在し、ゴミ処理がきちんとなされていないようです。

こうした環境を少しでも改善するためさらに調査を進めながらPHJでは衛生教育を開始する、予定です。

母子保健教育で、菜園活動の野菜を配布!

クマニサン村での母子保健教育の様子です。家族計画の避妊がテーマです。

ポンタンレゴン村の母子保健教育。妊婦さんにとって重要な貧血検査のために採血しています。胎児の成長時に鉄分を多くとるため、母親が貧血になりがちです。毎月検査し、結果が芳しくない妊婦さんには保健省から配給されている鉄分サプリメントをとるように促しています。

トゥンクラック村での母子保健教育では集まった女性に栄養菜園活動でとれた野菜を配布しました。

ドラマセラピーをはじめて・・・

PHJがHOPEパートナーとして支援している脳性まひのフロック君。
昨年の5月からドラマセラピーという治療を行っています。
ドラマセラピーとは、演劇的手法(ドラマゲーム、即興、ロールプレイ、物語作りなど)や、演劇的要素(昔話、神話、パペット、マスク、イメージなど)を意図的に用いることで、問題の整理や課題の達成を目指すもので、実践を基盤として欧米を中心に発展してきた体験的な心理療法です。

(写真の右側がフロック君。左側はフロック君の弟です。)
月例ミーティングで通っているRICD病院でドラマセラピーを毎日のように受けていました。
フロック君はその役になりきって演じることができるようで、ドラマセラピーを受けるようになって、
人から言われたことを素直に聞けるようになって、症状が改善している、
とご両親は言っているとのことです。
フロック君、ドラマセラピーをとても楽しんでいるようで、
そこが治療にも良いのかもしれませんね。


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