2018カレンダー

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表紙
▲表紙
裏表紙
▲裏表紙
紹介ページ

現地への事業の引継ぎ会議を実施

PHJがコンポンチャム州ストゥントロン保健行政区で行っている事業は最終段階に入り、現地が自力で事業を継続していける体制を整えています。そこで6月にはPHJが実施してきた4年間の活動の引継ぎ会議を開き、保健行政区のスタッフとともに話し合いました。

PHJは保健センターの運営やスタッフや助産師の連携会議、村における保健教育など8つの活動を実施してきました。現地側が主体的にこれらの活動を続けることが重要なため、丸投げするのではなく、どのような形態であれば継続できるかを話し合いました。
またこうした活動を統括する立場にある保健行政区自体の運営能力(事業マネジメント、会議運営、情報 収集と分析)の強化活動についても見直しを行いました。

保健行政区の年間計画の過去6か月間の進捗状況を振り返っている様子
保健行政区の年間計画の過去6か月間の進捗状況を振り返っている様子

2019年動物カレンダーを制作中です!

今年も動物カレンダーの準備が進んでいます!
「干支の動物」をテーマにカンボジア、ミャンマー、日本の子供たちがそれぞれ子供らしい色鮮やかな絵を描いてくれました。
▼カンボジアの子供たち

絵を教えてもらいながら楽しく描いています

 

気づいたら真剣な表情に

 

みんな素敵な絵が描けました!

▼ミャンマーの子供たち

支援地域の中学生が参加してくれました

▼子供たちが描いてくれた絵
個性豊かな楽しい絵ばかりで選ぶのが大変です
 
カンボジアやミャンマーの子供たちにとって絵を描く機会は多くありません。
このカレンダー募金を通して子供たちは絵の描き方を学びとても楽しんで絵を描いてくれました。
素敵な絵がたくさん集まっているのでみなさんお楽しみに!

栄養たっぷり!お粥の調理実習

村での調理実習キャンペーンを行いました。
この活動は、母子を含めた多くの女性に栄養ある子供のための食事の調理を広めていくために、月に1回1つの村で離乳食となる栄養豊富なお粥の調理を母子保健ボランティアと実践するというものです。
2歳以下の子供とそのお母さんのための活動ではありますが、とくに限定せずに呼びかけたところ
対象の母子の祖母の年代の女性や中学生なども以前より多くの女性と男性も数名、合計36名が参加してくれました。

様々な世代の女性が集まって調理実習スタート

 

中学生も調理をお手伝い

母子保健ボランティアは参加者と楽しくコミュニケーションを取りながら調理を行い、調理後は子供たちも含めて試食しました。

母子保健ボランティアとお母さんたちが協力して調理します

 

子供たちも試食。おいしいかな?

子供からおばあちゃんまで幅広い年代が集まり栄養たっぷりなお粥の作り方を実践することができました。

正しく説明できてる?母子保健ボランティアの家庭訪問

母子保健ボランティアによる家庭訪問をモニタリングしました。
この家庭訪問は母子保健ボランティアが妊産婦さんを訪問して保健知識の強化や意識改善を図る大切な活動であり、母子保健ボランティアが正しい知識をしっかり説明できているかPHJスタッフがチェックしました。
モニタリングは妊娠期と産後の2種類があり、3村で20人の母子保健ボランティアを対象となりました。
▼妊婦さんに説明する母子保健ボランティアをモニタリング


▼産後の家庭を訪問し新生児のケアについて説明しているところ

モニタリングをする中で健康を損なう恐れのある伝統的医療を続けているケースも確認され、今後も母子保健ボランティアと協力して正しい知識を普及していくことの重要性が感じられました。
今回モニタリングを行った母子保健ボランティアの保健教育スキルは妊婦健診、産後検診ともに高得点でした。
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栄養トレーニングでお粥づくり

子供の健康な成長支援(パイロット事業)の活動が始まっています。
この事業は生まれてから2歳までの子供達が質の良いケアとコミュニティのサポートで、
健康な成長と発達を遂げることを目標としています。
このコミュニティを支える核となる母子保健ボランティアを対象に
栄養に関するトレーニングを実施しました。
州保健局の担当者や保健行政区の母子保健担当者 合わせて3名がトレーナーとなり、2日間にわたり講義と実習が行われました。

講義は質疑応答を交えながら和気あいあいと

2歳以下の子供とその母親への教育内容で
1日目は「栄養や食品、母乳栄養や衛生に関する講義」
2日目は、「栄養豊富な食品について、生活における衛生、食品の安心について、栄養豊富な食事の作り方について」でした。

手洗いの正しいやり方を実践

2日目の栄養豊富な食事の作り方については、6か月児へのお粥の作り方の調理実習を参加者全員で行いました。

魚と肉の2種類のベースを作った。 肉は塊肉をひき肉にするところからスタート
協力して様々な食材をみじん切りに
お粥の出来上がり

参加者は熱心に講義に耳を傾け、意見を述べたり質問をしており、調理実習でも協力して調理工程をこなしていました。
参加者の事前テスト平均は45.5点、事後テストは84.9点で、知識もしっかりと身についたことが確認できました。

参加した母子保健ボランティアの皆さんたち

助産師連携会議の進捗

12月末の2日間に保健行政区にて12保健センターの助産師を集めて助産師連携会議を開催しました。助産師21名がこの会議に参加しました。
会議ではまず、保健行政区の母子保健担当者より、助産師モニタリング時の問題点のフィードバックが行われ、健診混雑時の手洗いの徹底ができていないことがトピックとして取り上げられました。

各保健センターからの問題事例の報告とケーススタディでは、早産、妊娠高血圧症、胎盤排出遅延などの搬送事例や、伝統的産婆が出産介助した後で問題が起き助産師が呼ばれたケースなどが話合われ、州保健局からのトレーナーを交えて、今後どのように対応したらよいのかが話合われた。

午後には家族計画で使われる避妊具挿入についての講義と実技演習がトレーナーによって行われ、地方病院助産師も各自の演習のサポートをする様子が見られました。

本ページに掲載されている写真は、写真家の久保 年弘氏の撮影によるものです。
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母子保健ボランティアによる家庭訪問時のスキルチェック

母子保健ボランティアは妊産婦への家庭訪問で保健知識強化を図り、保健センターの利用を促すという、事業の中でも大切な役割を担います。
この家庭訪問の際、母子保健ボランティアが妊産婦さんに何をどのように伝えるかが重要なのは言うまでもありません。

そこで2つの保健センターの管轄エリアの母子保健ボランティアの家庭訪問モニタリングを始めました。
このモニタリングでは各母子保健ボランティアに妊婦あるいは産後の女性の家庭訪問を行ってもらい、そこで実際の保健教育と情報収集の様子をチェックします。
モニタリングの際にはレポート等の記録についても確認を行っています。

母子保健ボランティアのスキルについては経験の差などもあり、チェックの結果はややばらつきがある、活動へのモチベーションにかなりの差がある、などの状況がこのモニタリングから見えてきました。
母子保健ボランティアの担い手である女性たちは、自身の農作業や短期出稼ぎなどの合間を縫って、このような地域を支える活動に関わっているという状況を踏まえて、これらの課題に向き合う必要があるようです。

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「困ったときどうする?」母子保健ボランティア会議

母子保健ボランティアが各保健センターで活動状況の確認と月ごとのレポート作成と記載内容の確認をしたあと、助産師を交えて対応が難しかったケースや妊産婦の反応について話合いをしました。

たとえば
・妊娠中に必要な鉄剤の服用を止めてしまう
・陣痛開始前に保健センターに行き一度自宅に戻った数日後、破水兆候に気づかずにそのまま自宅待機を続けようとしていた
・5人以上の出産歴と高齢というリスクがありながらも交通手段と金銭的問題から伝統的産婆を呼び自宅出産した

などが事例として話し合われました。
これに対し、助産師がどのように対処すべきかをアドバイスしたり、お互いに解決策を話し合いました。現場で発生した課題をクリアにして次の活動に活かす流れができているようです。

助産師育成・強化の様子

【助産師連携会議】
9月末の二日間にわたり、ストゥントロン保健行政区の保健センター勤務の助産師を対象に助産師連携会議を開催しました。
会議の中では保健センターでの搬送事例の共有が行われ、また保健行政区母子保健担当者が問題事例に関する改善方法の提示をしていました。

その後産後検診・新生児健診に関する講義と実技演習が行われました。
記録の取り方や新生児の観察方法などについて確認を交えながら参加者が真剣に講義に耳を傾け、演習を行う様子が見られました。

【准助産師スキルモニタリング】
保健センターで働く准助産師対象に能力強化トレーニングを行い(トレーニング実施の様子はこちら)、その後も准助産師のスキルを定期的にモニタリングしています。9月に3保健センターにて5名の准助産師を対象にモニタリングを行いました。
准助産師のスキルは高水準に保たれており、健診時の対応や観察も注意深く行っている様子が確認され、継続的なモニタリングにより良好な状態が保たれています。


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