「この施設で産んで良かった」サブセンターでお産の体験を共有
人口約3千人のアレージョン村にサブセンターが建築されてから約2年半が経過しました。
サブセンターには助産師と公衆衛生スーパーバイザーⅡが常駐し、母子保健サービスの提供だけではなく、軽いケガや風邪などの一般診療から、デング熱や結核予防などの公衆衛生活動の役割も担っています。
サブセンターには分娩室もあり、村の一次医療施設でのお産の場としても機能しています。2018年には15件の新たな命が誕生しています。
アレージョンサブセンターでの出産の件数は年々増えていますが、伝統的産婆介助(専門的訓練を受けていない無資格者)の元、自宅出産をする女性もいるのが現状です。
PHJでは、助産師と共に、妊娠中の女性を対象に毎月母子保健教育を行い、妊娠中の過ごし方や危険兆候、出産場所や準備について説明しています。また、サブセンターの利用を促進するために、過去にサブセンターで出産した女性を定期的に招き、出産の経験を共有してもらっています。
今回は二番目の子どもをアレージョンサブセンターで出産した女性の体験談を語ってもらいました。
女性の話によると、「一番目の子どもは伝統的産婆介助の元、自宅出産をしたが、自宅は十分な灯りもなく、窓がないため換気も悪かった。伝統的産婆が出産介助の際に手袋をしていなかった。また、昔からの風習を重んじ、産後は火を焚いて、全身の発汗作用を促すことや、産後に食べてはいけない野菜を指示された」そうです。
その後毎回母子保健教育に参加したことで、正しい知識を得られ、この施設での出産につながったとのことでした。
実際サブセンターで出産してみて、「電気があり、換気も十分で分娩台も心地よかった、そして、有資格者である助産師に出産介助してもらい、薬も常備されており、緊急時にはすぐに対応できる安心感があった。」と言っていました。何よりうれしかったことは、ここでの出産を他の人たちにも勧めたいと言ってくれたことでした。
サブセンターが村で安心してお産ができる施設として多くの女性に選ばれるようにPHJは今後もサポートを続けていきます。