プロジェクト完了セミナー

少し前になりますが、7月に「プロジェクト完了セミナー」を実施しました。
これはコンポントム州の活動地の保健センターのスタッフや
農村のキーパーソンを集めて、PHJのプロジェクトを現地だけでいかに
継続していくか、について話し合うことが大きな目的です。

セミナーでは、①(PDM-Project Design Matrix 指標による)プロジェクトの
成果の共有
②プロジェクト完了調査の結果共有(2011年と2014年の同調査の結果比較)
を行いました。

また、これらの情報をインプットにして、保健センター、保健ボランティア、
母子保健ボランティア&伝統的産婆、保健搬送システムの4グループに分かれ、
PHJプロジェクトの活動をどのように持続できるかを話し合ってもらい、
各グループから発表してもらいました。


発表の内容を下記に1例をあげます。
●母子保健ボランティアの場合 
・村での家庭訪問、母子保健啓発教育
これまでと同様に自主的に家庭訪問を続け、母子保健教育、
保健センターへの照会を続けていく。
・情報共有活動
3ヶ月に1度の会議に出席し、保健センター⇔村間の情報共有を続ける。
村会議、祭事(結婚式、新生児祝い等)、マーケットでの女性同士の
交流時に積極的に母子保健に関するアドバイスを行い、村人⇔村人間
の情報共有も促進する。


このようにコンポントム州の活動は完了し、現地の人たち自身で
自分たちの健康を守る基盤を育てていきます。
健康な村づくり、現地の人たちにとってはこれが真のスタートでは
ないかと思います。
ぜひとも自分たちの力で健康な村を維持していってもらいたいと、
心から願います。

2名の看護師が集中講座を受講しました。

小児先天性心臓病手術支援事業では毎年数名の看護師育成を行っています。
過去の活動の様子はこちら
集中講座が8月にバンコクで開かれ、ランパン病院の看護師2名タッサネー・カモンさんとプレヤダ・パピチャヌンさんが受講しました。
下の写真はVSD(ventricular septal defect: 心室中隔欠損)という疾患について講義を受けているところ。当事業で支援している手術でもとても多い症状です。

ミャンマーでの活動に関する合意書署名式に出席

8月11日にPHJのミャンマーでの支援活動に対する
合意書署名式がミャンマー保健省で行わわれるため、
PHJ理事長の小田とスタッフの北島が出席しました。
ミャンマーでの事務所開設と活動開始に向けて大きく前進しました。
下記が北島の出張報告です。写真と合わせてお読みください。
8/10 
成田を出発バンコク経由 夕刻ネピドーに到着
8/11 
保健省にて合意書署名式と同時に医療機器の寄贈式が開催され、
保健省の局長と署名式に保健省内関係者30名が出席しました。

左から2番目:保健省 局長 右:小田理事長
今回の寄贈に関しては、テルモ株式会社より電子血圧計1000個、体温計1000個を
提供いただき、また寄贈品の移送については株式会社商船三井より支援いただくことができました。
母子保健医療担当の医師からも「地方では電力事情が良くないため
バッテリー内蔵の機器はとても助かります。」と感謝いただきました。
寄贈された医療機器については保健省がミャンマー国内の医療機関への
配分を決定し、送るとのことです。
8/12
支援対象となるタッコン・タウンシップ病院へ電子血圧計と体温計を50セット
寄贈するためタッコンへ移動。
ネピドーより北へ60キロのところに位置するタッコンに到着すると、
保健省よりDr.ChanNyeinAungが随行してくれました。
寄贈式にはタッコンタウンシップの医療局長、病院長が同席しました。
タッコン・タウンシップ病院(100床)は2011年末に完成し
比較的新しいためぱっと見たところ院内も明るくてきれいではありますが、
医療機器は圧倒的に少なく置いてあるベッドなどは
かなり質素といった印象でした。

分娩室

診察室

入院病棟
その後タッコン・ステーション病院(6床)を訪問しました。
舗装道路から脇道に入りSHVUE MYO村へ車で欄干のない橋を
わたり舗装をしていない道を入ります。
鉄道駅のそばにマーケットがありその先にステーション病院がありました。
タッコン・ステーション病院は、木造で1978年建設され、48村と5つのサブセンターを管轄しています。
医師1名、看護師1名で1日の外来患者が10~25名程度。

左から北島、小田理事長、病院医師(中央)、看護師
電気は自家発電、水は井戸水から。

木製のベットが置いてあるが
使用はしていないようで、天井の板が朽ち果てているところがある。

古い分娩台もあるが長い間使用はしていないよう。

病院の改築をはじめPHJのノウハウは充分活用されるものと思います。
村の様子はカンボジアの農村地に似ていました。

夕刻ネピドー国際空港よりバンコク経由成田に8/13朝到着しました。
2014.8.20

コンポンチャムへの事務所引っ越し準備

9月から現事務所のあるコンポントム州から
コンポンチャム州に引っ越します。
そのため
8月前半はコンポンチャム州で新事務所をさがしました。 
人づてに聞いたりしながら候補となる事務所をいくつか
ピックアップして見に行きました。
最終的には
コンポンチャム州病院に近いところの物件に
決まりました。

事務所正面

事務所内部
さあ、ここでこれから新たに事業を開始します!
みなさん、ご支援・ご協力よろしくお願いします。

出張報告 1年目の活動評価とピア教育ルーム視察

7月に海外事業担当スタッフをタイ事務所に訪問し、HIVエイズ予防教育の
1年目の活動に対する評価をタイ事務所スタッフとともに行いました。

その結果1年目にして目に見える行動変容が起こっており、
たとえばHIV抗体検査の受診率は
ピア教育を受けていない学生が18%であるのに対し、
ピア教育を受けた学生は69%。
また最後の性交渉でのコンドーム使用率は
ピア教育を受けていない学生が23%であるのに対し、
ピア教育を受けた学生は96%という結果となりました。
これらの成果が上がった背景として、PHJのピア教育により正しい情報が
正確に伝わっていたこと、ピアエデュケーター(PE)や先生が協力的だったこと、
PHJのスタッフが定期的に高専を訪問し活動を適宜フォローしていた等が挙げられました。
また出張ではピア教育ルームも視察。

たとえばシータナ高専のピア教育ルームは約17人/日の利用があるとのこと。
ピアエデュケーターはシフトを組んでおり、
他の学生たちがいつ訪れても相談に応じられるようにしていました。
見学に行った日も10名弱のPEが待機していた。
学生が相談に来たら、まずはPEと話をし、
それでも解決しなければ高専の先生、
また毎週火・金に県保健局から職員が来て
学生たちの相談に応じるようにするとのこと。
衝立で区切られたカウンセリングルームを使用するそう。
HIVだけでなく恋愛やお金の相談等も受け付けているので、
特に学生たちはピア教育ルームに来るのを
恥ずかしがることはないとのことでした。

上の写真はコンドームの自動販売機。

2歳の男の子が手術を受けました。

2歳のプルム君がチェンマイ大学病院で手術を受けました。
プルム君は生後4日の時点で医師から
心臓病を患っているとの診断を受けました。
ただ、心臓病の手術をするには小さすぎたため、
2歳になるのを待って手術を受けることにしました。

プルム君の家庭は経済的に厳しく、
手術費用が出せない状況とのことで、
PHJを通した支援によって手術を受けられることになりました。
プルム君の手術はチェンマイ大学病院で
7月25日に行われ、無事成功しました。
タイの先天性心臓病手術支援に関してはこちら

5校のピア教育ルームを開設

HIVエイズ予防教育の対象となっている高等専門学校で、ピア教育ルームを開設しました。
ピア教育ルームとはピアデュケーター間のミーティングや、悩みを抱えた学生が相談に訪れる
場所にして、学校内にピア教育ルームを作り、ピアデュケーターが中心となり運営しています。
下記がピア教育ルームの写真です。各校の特徴がでていますね。
Srithana Commercial Chiang-Mai Technological College

Lanna Polytechnic TechnologyCollege Chiang-Mai

Chiang Mai Vocational College

Chiang Mai Technical College

Chiang Mai Commercial Technical College


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