インドネシア 栄養改善教育
(期間:2004~2016 対象地域:バンテン州)
5歳未満児の死亡原因の一つは、栄養不良による病気に対する抵抗力低下です。事業開始前の調査では栄養不良児率は6.3%に達し、お母さんの栄養に関する基礎知識はほとんどありませんでした。しかし、栄養バランスの良い給食の配給をはじめ、栄養カウンセリングや栄養メニューのコンテンストの実施を行い、3年目には栄養不良児率は1.5%に低下しました。3年間の事業から、栄養バランスが考えられていない食生活そのものに問題があることを確認できました。また、地元で取れる安価な食材を使ったとしても配給を永久に続けることは経済的にも出来ません。村の人々が自らの力で日々の家庭での食事の栄養を改善し、持続していけるシステムが必要だと判断し、家庭での栄養面での意識改善に向けた教育を始めました。
活動レポート
活動内容
栄養メニューの開発
村で調達し易い食材を使用する事・安い食材を使用する事・幼児の発育に必要な栄養素(動物性タンパク質、植物性たんぱく質、カルシウム、鉄分、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD)が含まれる事・子供が好んで食べる事などです。この活動も、村人の自助努力により実施されています。村に住む女性がボランティアとして調理・給食配給を担当しています。活動開始以来100種以上の新メニューを開発しました。
栄養センター設立
2010年度からは母親に対して食育の大切さをテーマに栄養教育も開始しています。活動の充実に伴い、2011年度にはテイルタヤサ自治区診療センター内に栄養教育センターを設置し、ここを栄養教育活動の拠点としています。きめ細かいフォローアップにより「栄養失調・不良児の数が減り、元気に遊びまわる子供が増えた」と各地域から嬉しい声が届いています。
(2004年6.3%→2006年1.5%→2010年0.13%)
菜園事業
村人たち自身の手で野菜を育て、食べるといったことを習慣づけ、持続的な活動を促進しています。